以下、第1回目の質問内容です。
●大きな1番目に、コロナ禍におけるまちづくりについてお伺い致します。
コロナ禍は、公園の価値を社会が再発見するきっかけとなりました。多くの市民が身近な屋外空間として公園や緑地の重要性を感じるようになったと答えています。これから求められる都市経営には、公園や緑地の緑を効果的につなげるランドスケープの視点が欠かせません。
例えば、イギリス、ロンドンでは、2025年までに、ロンドン全域の50%を緑地にする「ロンドンナショナルパークシティー」が進められています。
また、フランス、パリでは、セーヌ川沿いの車道空間を人工ビーチにするイベントが開かれました。セーヌ川沿いにパラソルやビーチチェアが並べられ、人工ビーチで多くの市民が日光浴を楽しんでいます。
今や新しい生活様式の中心となった公園などのグリーンスペースを最大限生かすには、従来の行政の仕組みにとらわれず、健康・医療や福祉、教育、まちづくり、地域経済などの分野の専門家も公園づくりに関わることのできる行政内部の新しい意思決定の仕組みが必要です。
官民を超えた新たなパブリックな領域を生み出し、公共施設を再編し、効果的なエリアマネジメントを実現するための新しい行政と民間企業の連携が求められています。そこで、以下の4項目の視点で、コロナ禍におけるまちづくりについてお伺い致します。
(1)美しい街路樹の育成について
世界各国が温暖化対策に取り組む中、市民の都市生活をささえる大事なインフラとして街路樹の役割が改めて注目されています。今話題となっている明治神宮外苑の再開発計画においても、美しい銀杏並木が大きな影響を受ける恐れがあると指摘され、国際記念物遺跡会議の日本イコモス国内委員会より、「樹木の伐採を回避し近代日本の名作・神宮外苑を再生する提案」が東京都など関係者に提示されています。
欧米の諸国では、IT技術も駆使して、1本1本の樹木の樹冠を最大化し、豊かな生態系を育もうとする多彩な取り組みがみられます。海外の多くの都市では、道路を覆うように枝を伸ばす街路樹が見られます。日本ではほとんどすべての樹種で、不要な剪定による切り詰めが行われ、大きなダメージを受けています。
2021年度日本造園学会賞を受賞された千葉大学名誉教授の藤井英次郎氏らは、著書「街路樹は問いかける 温暖化に負けない緑のインフラ」で、国際比較と、歴史的な視点から日本の街路樹管理のあり方を探求するアプローチを7つの提言として示しています。
そこで、本市においても、7つの提言を踏まえた、品格のある美しい大きな樹冠の街路樹を育成することを提案しますが、当局の見解をお伺いします。
(2)ウォーカブルなまちづくりについて
今、世界中のストリートが、車中心から人中心へシフトチェンジをしています。その一例としてアメリカのタイムズスクエア―や世界一住みたい都市ランキング一位のポートランドなどがあげられます。居心地が良く歩いて楽しいストリートに向けたチャレンジが国内でも進んでいます。2019年に制定された「ウォーカブル推進事業」、そして2020年に制定された歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)といった制度が立ち上がり、道路そのもののあり方を「通過するだけでなく、歩きたくなる・居たくなるみち」という方針で問い直し、新たな活用のあり方を模索する動きが全国各地で進んでいます。
例えば、東京駅近くの丸の内仲通りでは、現在、ストリートパークの社会実験が行われています。
丸の内仲通りでは、9月11日まで24時間、車道を歩行者専用にして、人工芝を敷き、ベンチやテーブルを置いて、誰もが自由にくつろげるストリートデザインになっています。
そこで、本市のウォーカブルなまちづくりの取り組みについてお伺いします。
(3)公民連携による海辺のカフェなどの設置について
海辺のカフェの設置については、平成28年6月の議会で要望して参りました。その際、千葉市の検見川の浜に、公民連携によるレストランやカフェの設置をご紹介いたしました。その後、更に、稲毛の浜に公民連携による海上デッキやキャンプ場がオープンして大変に、にぎわっています。
この手法は、千葉市が民間事業者に土地を貸付、民間事業者が自ら建物を建て、事業を経営するものです。千葉市には年間3700万円の使用料が収入として入ってきます。これは、パークPFI より、ハードルが低い、設置管理許可制度で実現しています。
この設置管理許可制度を活用して、全国の都市公園で601の飲食店が、民間事業者により、公園施設として設置・管理されています。
例えば、世界一美しいスタバとして有名ですが、富山県の富岩(とみいわ)運河(うんが)環水公園では、富山県が飲食店を設置・管理する民間事業者を公募し、スターバックスコーヒーが 出店しています。
また、大阪市の天王寺公園では、大阪市が公募し、近鉄不動産が、 カフェ等を設置しています。
そこで本市においても、設置管理許可制度を活用して、茜浜緑地などに、海辺のカフェなどの設置を提案しますが、当局の見解をお伺いします。
(4)JR津田沼駅南口地区の再開発計画における津田沼公園の整備方針について
「野村不動産」は「習志野市」に、JR総武線津田沼駅南口にある駅前広場や商業・業務施設「モリシア津田沼」などを対象に、市街地再開発事業を提案しています。
「野村不動産」は、この再開発で、解体工事を2025年度以降に着手し、解体工事に1年、新築工事に4~5年の工期を見込んでいます。
市民より、この再開発にあたり、津田沼公園の大きく育った樹木がつくる景観を保全するようにとの要望が出ています。一部をご紹介します。
「今後、津田沼モリシア前の津田沼公園がどうなるのか最大の関心事です。津田沼駅を降りてデッキからボリュームのある緑が見えることが、どれほどこの街の雰囲気を良くしているか、住む人の心のよりどころになっているか、気にかけてぜひ良い形で残してください。」
この要望は、多くの市民の声を代弁していると感じます。国内の都市部で、駅前に、これほどの緑のボリュームのある公園が存在するは、おそらくJR津田沼駅だけだと思います。まさに、習志野市の玄関口の顔となる貴重な緑の財産です。
そこで、当局の、JR津田沼駅南口地区の再開発計画における津田沼公園の整備方針をお伺い致します。
●大きな2番目に、プラッツ習志野についてお伺い致します。
(1)民間付帯施設の現況について
本年1月より、入居が始まった民間付帯施設である、学生向け賃貸住宅 「プロシード京成大久保」の建物状況、入居状況、入居者の地域活動などについてお伺い致します。
(2)フューチャーセンターならしのの活動状況について
市民の新たな居場所、活躍の場、いわゆるサードプレイスとして、「フューチャーセンターならしの」が革新的で大きな役割を果たしています。そこで、フューチャーセンターならしのの活動状況についてお伺い致します。
(3)出会いの広場等の活用状況について
出会いの広場は市民交流の場として位置づけられ整備されました。広場を活用した非日常的なイベントの実施や日常的な市民の自由な居場所づくりの取り組みについてお伺い致します。
(4)大久保中央公園の利用状況について
大久保中央公園は、プラッツ習志野と一体的に指定管理されています。新たな取り組みとして、プレーパークやBBQの実施やキッチンカーの出店があげられますが、これらの公園の利用状況につてお伺い致します。
●大きな3番目に、社交ダンスについてお伺い致します。
(1)社交ダンスの体育館利用の規制緩和について
パリ五輪では、日本ダンス協会が社交ダンスとともに申請したブレイクダンスが協議種目として検討されています。本市においては、習志野ダンススポーツ協会が社交ダンスのイベントを開催しています。
袖ヶ浦体育館や東習志野体育館を社交ダンスイベントで利用する際には、フロアに養生シートを敷く制約があります。
しかしながら、養生シートの設置には費用と労力が必要とされ主催者の大きな負担になっています。また、SDGSの観点からも使用後のプラスチック製の養生シートは廃棄処分となり、持続可能ではありません。
私が以前、視察した新潟県長岡市役所の体育館やホールでは、フローリングの床に養生シート敷かずに、社交ダンスイベントや練習に貸出しています。
そこで、社交ダンスで本市の体育館などを使用する際は、養生シート無しで貸し出すように、規制緩和を要望致しますが、当局の見解をお伺い致します。
尚、この件は、平成31年3月議会で要望しております。
以上、1回目の質問と致します。
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